今から書くことほど「ゲスの勘ぐり」という言葉が当てはまることはない。
それくらいひどいことを書くので迷ったが、本当に世論が死体遺棄=ロリコン殺人鬼と考えてる人が多そうなので、たとえ話をひとつ。
世の中には、「積極的に冤罪をかぶりたい」という状況が多々あって。
死体遺棄をしたからロリコン殺人鬼に違いない!という世間の汚名を被ってでも、守りたい殺人犯がいたとする。
特定の事件の話をしているわけではないのだが、ある事件を連想して読む人も多いだろうからはっきり誰とは言わないが、そういう「親心」ってのは、もしかしたらあるのかもしれない。
もちろん、その「親心」は検挙率を上げたい警察もよくわかってて、ここに冤罪をかぶせたい側と冤罪を着せられたい側の利害が完全に一致する。
そうなると、もう取り調べの密室で行われるのは、とてもとても効率のいい「でっち上げ」の共同作業だ。
マスコミは本当に死体遺棄=ロリコン殺人鬼と信じて報道しているのか、それとも裏では違うと思いながらも何かの意図があってそう受け止められるような報道の仕方をしているのか、それはわからない。
ただひとつだけわかることは、少なくとも「うちの読者は死体遺棄=ロリコン殺人鬼として書いた方が喜ぶ(売れる)」ということは、はっきりわかってて書いているということだけだ。
結局のところ、ゲスい大衆の好むゲスい詮索を真実にしてしまったほうが、世の中はうまくいく。
俺のやってることが、「証拠もないのに、違う人が犯人だ」とゲスの勘ぐりを入れている、最低の行為であることは、疑いようがないから。疑われたほうは、たまったもんじゃない。