私はお土産に差をつけるのは嫌いだ。
たとえお世話になっている部長や社長であっても,一律であったほうがいいと思っている。下心のようなものが透けて見えて落ち着かない。現金を生身で渡すようないやらしさを感じる。
さて,本日,仕事場でお土産を配った。おいしいと評判のせんべいである。
仕事でお世話になっている人には,それとは別に少しだけ高い(10g800円程度)チョコを渡した。
渡すとき,緊張で手に汗がにじんだ。
「お世話になっている人と,その他大勢と,お土産が一緒なのか」
言い出したのは,お世話になっている人本人だ。
「1箱n万はするxxくらい,買ってきたらどうだ」
笑いながらその人は言った。
そうか,そういうものか。私は大人のやり方を知らなかった。
かといって本当にn万の物を買ってきたら,それはそれでいやらしい。金額も金額だし。
私は悩んで,少しだけ高い,しかし家計に響かない程度のものを個別に買っていった。
言われた瞬間,視界が少しだけ暗くなった。まばたきをして,その人を見て,へらへらと笑って「すみません,こんなものしか買えなくて」と言うのが精いっぱいだった。
その後,お菓子についていろいろ言われた。
「こんなお菓子,どこででも買える」
「ちっぽけなお菓子だ。俺が世話してやった給料は,こんなもんか」
私はへらへらした笑顔で,ごめんなさい,すみません,配慮が足りませんでと繰り返した。だめだった。もういやだ。全否定された気持ちだ。
私は本当にその人にお世話になっているし,感謝している。なんどその人に助けられたか。
だからこそ,数万のお菓子でチャラにするのではなく,私がその人から学んだことを活かして,いつか仕事で返せたらと思って,いま勉強中だ。
何が言いたいのかわからなくなってきた。
安い金額であることを言い訳したいのだろうか。お金じゃない,気持ちだ,とか。傲慢なのだろうか。
それともその人に「ありがとう,おいしそうだね」と言ってほしかっただけなのだろうか。これこそ傲慢,独りよがりか。
むずかしい。目に見えないものはむずかしい。
ショックなのはわかるが落ち着け。 お土産はただの厚意だ。数万ってのは普通じゃない。増田も部下の世話をしたからといって金品を要求するようなことはしないだろう。 納得はしても...
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