1.
夜闇をさらに黒で切り抜くような黒猫が、紅い口を開いて言った。
「また一つコンテンツが終わったようだよ」
「そう。急がなきゃね」
少女はあらかじめ立てておいた今夜の予定を、頭の中で速やかに修正する。コンテンツの終わりはいつも唐突で、平然と人の運命に無慈悲な影響を与えていく。
コンテンツは生まれ、消費され、そして終わる。人は知らない。コンテンツはひとりでに終わらない。コンテンツは死ぬ間際に、そのコンテンツに関わった人々の時間、記憶、心を道連れに飲み込んで無理心中をする。人類の歴史上、かつては一つのコンテンツの終わりには戦争や暴動、集団ヒステリーが起こっていた。例えば中世ヨーロッパに起こった魔女狩りは、キリスト教というコンテンツの終焉がもたらした災厄だ。
人はコンテンツの終わりを恐れ、恐れるがゆえにコンテンツの終わりに惹かれ、やがて一人の少女が生まれた。
少女はコンテンツの終わりに立ち会い、その悪影響を最小限に留めるための掃除人。すでに500年の時を生き、それでいて10代の少女の姿を保っている。人なのか、人の上位の存在なのかも判然としない。いずれにせよ彼女の仕事は変わらない。少女は今夜もコンテンツを看取る──
http://anond.hatelabo.jp/20150614110040
続き誰か書いて。
終わりのコンテンツっていうとラノベっぽい
1. 夜闇をさらに黒で切り抜くような黒猫が、紅い口を開いて言った。 「また一つコンテンツが終わったようだよ」 変声期にさしかかりつつある少年のような声が暗闇に響く。 「...
『少女と猫と終わりのコンテンツ』 http://anond.hatelabo.jp/20150614113931 ・ ・ ・ 「うん、僕の名前はヤミ。門より此方を音するもの。闇の従者。深淵より覗きし者、深淵へと誘う者。 「...
『少女と猫と終わりのコンテンツ』 http://anond.hatelabo.jp/20150614113931 「君たちにぼくが黒猫に映るのにもいみがある。君たちからすればぼくはきまぐれで自由でそして無条件に愛すべ...