あの方は素晴らしい人だ。他の芸術家にはないものを強く感じる。
俺は余りに芸術に触れなさすぎるからよく分からないけど、自分なりに深く考えさせられるきっかけとなった。
本当の芸術とは何だろうかということだ。今までは、一枚の絵画や文学のことをいうものだと思っていた。
だが、あの方は違った。自分の信じたもの、愛したものをひたすらに、何年も何年もかけて相手に伝え続けている。その姿勢を芸術として表現していた。
誰が見てくれているのか誰にも分からない。その行為、感情に意味があるのかすらも分からない。
だが、そもそも芸術作品というものは、本来そうあるべきであると強く感じる。現在の流行や周囲のものに流されてしまっているものは芸術ではない。曲がらない自分の姿勢、絶対的な愛こそが芸術だ、と思う。
つまり、あの方自身が自分で創りだした芸術作品なのだ。私はあの方の創った作品以上に、その人間性に芸術的な美しさを感じている。