■生きてる証
数年前に耳掃除してたらなかなかお目にかかれない巨大な欠片を手に入れた。
捨てるの勿体ないなと手元にあった瓶に入れてみた。
それから特定の大きさの耳垢は瓶に入れるようになった。
そのうち耳垢以外にもへそのゴマ、臭い玉、爪の垢など体から出た欠片をその瓶に溜め込んでいった。
パッと見はお土産屋で売ってる綺麗な砂が腐った感じだがこれが想像よりも臭くなのだ。乾燥してるからだろうか。
引越しのついでに捨てる予定だったが持ってきてしまった。
これは毎日溢れ出る自分の欠片だ。
ひとつひとつに意味があったのだ。
自分が生きてる証なのだ。
でもふとやっぱり気持ち悪いなと気付いたのでそろそろ捨てようと思う。
犯罪に巻き込まれて部屋を家探しされて重要証拠として持ってかれたら恥ずかしくて倒れる。
よし捨てよ。
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