俺がそのようにつぶやいてしまうときは、決まって友人がいない故に生ずる不利益を被ったときであり、要するに“自己の利益のために友人が欲しい”という……決して友達が出来ないような考えに基づく、至極勝手な心情の発露に過ぎんのです。
友達に授業のわからないところを聞きたい。俺は教えられるほど授業理解してないけど。
友達に単位が楽にとれる講義を教えて欲しい。知らないから聞いたぐらいだから、友達に教えることは出来ないけど。
友達に自分の趣味を共有したい。友達の趣味を俺が楽しめる保証は出来ないけど。
友達を笑わせたい。俺は人の話で笑わないけど。