わたしがヘアサロンで髪を切っている時、あたりは静寂に包まれ、コロナ対策で開け放たれた窓の外の環境音、特に雨音がヒタヒタと実感を持って部屋の中に忍び込む。
わたしは肩から上の全てを美容師に預け、穏やかに目を閉じる。視界は柔らかな闇に溶け、ただ雨音から想起される外界の景色、街並みの向こうの川、川面を漂う3月の風となって河口へ、海へと漂う。
唐突な美容師の問いかけに静かに目を開け、鏡で仕上がりを確認する。どうやらいつもよりも短く切ってしまったようである。
わたしは穏やかな、慈しみの心をもって前髪の残滓を追う。幻肢痛。失われた前髪は足元に四散し、物言わず箒に掃かれるのを待つ。
Permalink | 記事への反応(1) | 13:01
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あと6ヶ月はもたないとおもう。鼻唄三丁矢筈斬りがそろそろ、山の裾野辺りまでは練習が始まっているはず。
ぜーは ぜーは なんかこう 冥界に魂を持っていかれた気がするので、あとよろしく