2018-12-13

馬鹿人間のはなし

飼い猫が亡くなった。

14歳だった。

私はあまりのショックに体調を崩し、自律神経失調症になってしまった。

身体が重く起き上がることすらままならない日々が続き、私は「もう動物絶対に飼わない」と心に決めた。

なのに、育児放棄された子猫出会ってしまった。

最初は飼うつもりもないのに中途半端に関わることは良くない、と思い見なかったことにしこの場を立ち去ろうと考えた。

「ミィー、ミィー」

独特の高い声で子猫が鳴く。

なんて馬鹿なのだろう、と自分に呆れながら子猫を抱き上げ家につれて帰ることにした。

子猫を飼うつもりはない。

けれど、見過ごすことも出来なかった。

病院に連れて行き、身体を綺麗にし、エサを与え、子猫幸せにしてくれる人を探す。

自分に出来ることをしようと思った。

「にゃー」

はいはいご飯ね」

そんなつもりはなかった。

なのに、その子猫は成長し今や私の隣りで当たり前のように鳴いている。

もう動物は飼わないと決めた筈なのに、別れは辛いと知っている筈なのに、私はまた猫と生きることを選んでしまった。

自分をどうしようのない馬鹿だと思う。

けれど、子猫を拾ったことは後悔していなかった。

  • 猫は大体の場合人よりも先に逝きますにゃ 14歳まで生きるなんてすごいですにゃ きっと可愛がられていたのですにゃ 前猫ちゃんは元増田様と暮らせて幸せだったと思いますにゃ 今度の...

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