カラオケは一人に限る。
最近、なにに対してもイライラし、何をやっても満足できない日が続いていた。
防音の効いた薄暗い個室で、ただ流れる音楽だけに身を委ねられる非日常感。
音程など気にせず、好きな曲のリズムにのってとにかく叫ぶように歌う。
途中から、なんでもない曲なのに涙が止まらず、まるで大声で泣いているかのように歌った。
私は泣きたかったのだとやっと気付く。
ただ、子供に返って、理不尽でままならない現実を泣いてわめきたかっただけなのだ。
昼間っからひとりでカラオケして、ワーワー涙流してる自分、きもっ…と思うとまた泣けてきたが、それもまたよい。
たまにこんな時間を持てる自分は贅沢で幸せ者だとやっと思うことができた。
すっきりした!