人間の感じる感覚、感情の大部分は、肉体を生き延びさせるために流される電気信号でしかない。
それらに対して好意や嫌悪感を示すべきは、本来は本能であって心ではなかったはずだが、いつからか人は心を中心として電気信号を感じとるようになっていった。
そして、「何故自分は生きるのか」「何故苦しまなければいけないのか」という悩みを持つようになった。
元々、人の感情というものは、肉体を上手く動かすための道標であり、いわば作り話、フィクションにすぎない。
その事実に半ば気づきながら、その事への決定的な言及を避けるようにしながらも、己の存在に思い悩む人の心のありようは、さながらメタフィクションの如きである。
小学校の頃誰しも気づいた感情だと思うが