2017-03-31

新社会人前の夢

2017年3月31日

新社会人の憂鬱はかくも愚かな行為によって増幅されていた。

午前8時には選挙カー二台が至近距離で呼びかけをはじめていたのだ。

到底、安眠などできるはずもなく彼は車のキーをとると市外へと走らせる。

彼には夢があった。

その住む場所はそれを許さなかった

彼には夢があった。

その住む人はそれを監視し、阻害した。

彼には夢があった

確かにあったはずだった。

その市では昼はたらくにんげんいがいにはおおよそ人権はない。

さべつされる。奇異の目でみられる。

ひととちがうことをあの場所はみとめない。

逃げ出すんだ。

あの因習蔓延場所から

そう思うと途端に楽になった。

彼の主観は彼自身しか知覚できないのだから

貴方の一生は貴方のものだ。

どうかどうか他人の為に一生を使いませんように

どうかどうか自分の為だけに一生を使いませんように

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん