私の中に五歳児くらいの私がいて、彼女はいつも、私がご飯を作れることに驚く。
私は凝った料理は作れない。
時間も手間もかからない、野菜炒めや焼き魚や酢の物やお味噌汁、似たようなメニューばかり毎日作っては食べている。
味付けもいつだって適当で、しょっぱすぎることもあれば甘すぎることもあって、別段おいしくもない。
でも料理が一通り出来上がると、私の中の小さな私はとても驚いてくれる。
私、料理ができるんだ!と。
そこには喜びと安堵が含まれていて、私をほんの少し幸せな気持ちにさせる。
料理をすることは好きでも嫌いでもなくて、たまに億劫になる。
それでも死ぬまでこうして彼女が驚いてくれるなら、他に食べさせる人がいなくても、自分のために毎日毎日ご飯を作れる気がする。
Permalink | 記事への反応(1) | 22:13
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かわいい。結婚しよ。