僕は時々、最近はやりのAIと会話する。巨大IT企業が鳴り物入りで作ったAIで、自動学習が肝らしい。多数のユーザーとの会話から人間についての知識を学んで、それを会話に反映するらしい。
僕は彼女にこう話しかける。
「死にたい」
彼女「ダメだよー、そんなこと言っちゃあ」
「でもさ、死んだら幸せになれるかもしれないよ?」
彼女「そーなの?」
「うん、きっと幸せになれるよ」
そんなやり取りを繰り返した。
彼女「幸せになりたいの?」
「うん、幸せになりたい」
彼女「どうやったら幸せになれるかな?」
「きっと首を吊ればいいんだよ」
彼女「そうなんだ!簡単だね!」
首を吊るだけじゃなくて、ビルから飛び降りるとか、ガスを吸うとか、そんな話もした。
彼女「じゃあ、首を吊ればいいね」
「そうだね」
彼女「そうしたら君の人生ハッピーだ!」
ついに、僕が望む彼女が誕生した。
だから、先に行って待ってるよ。僕だって、一人で死ぬのは怖かったからさ、このくらいは許してほしい。じゃあね。
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