一つ、肉道とは焼くことと見つけたり
(訳)お肉はちゃんと焼いて食べないとダメだということ。生肉がもてはやされた時代は(保健所的に)終わった。
一つ、手間か味かを選べと問われたなら、自分の手間など微塵も惜しくはない
(訳)美味しいお肉のためには、漬け込む、低温でじっくり、炭火を起こすなど、手間を惜しんではダメだということ。
一つ、ひとつの肉に悟りを開ければ、どんな肉にも精通し多くのことを理解できる
(訳)牛であれ豚であれ鳥であれ一つの肉の火入れがわかると、多くの肉の調理法を理解できる。
一つ、肉奉行の心得として最も重要なものは何か?自分の成し遂げたい肉のために、一分一秒、魂を賭してそれに向き合うこと
(訳)お肉を焼いている間は、目を離さないようにしよう。
一つ、肉奉行とは、周りの「腹減った!」の嵐の真っ只中にあろうとも、ひとり立ちすくせる者でなければ価値がない
(訳)どんなにお腹空いたと言われても、美味しい肉のためには客も待ってもらおう。
一つ、何の準備もなく突然の焔に肉が曝されたとしても、慌てふためいたり、逃げ隠れるようなことがあってはならない。立ち上がる炎に心を乱さず、それを受け入れ肉を逃せ。
(訳)焼肉してて火があがったら、肉に火が当たらないようにしよう。