■作業手順書

たとえば、左から順に、START、1、2、3、ENDとそれぞれ刻印された5つのボタンがあり、これを左から順に押す、という作業を新人にやらせるとする。

たったこれだけでも、手順書を書くのには手間がかかる。異常系を最低限記載する必要があるから。

• もし最初にSTART以外のボタンを押してしまったら？
• もしENDを最初に押してしまったら？
• 複数のボタンを同時に押してしまったら？
• 同じボタンを連続して複数回押してしまったら？
• 各ボタンを押す適切な間隔は何秒以内？あるいは何秒以上？
• ボタンを押す力が弱く、正常に押したかどうか分からなくなってしまったら？
• ボタンが故障している事に気付いたら？
• 上記のような事態に陥った時、誰に連絡するべき？
• 連絡するべき相手が不在の際はどうするべき？
• 正常に全てを押し終えたかどうかはどうやって確認出来る？
• 作業は何回も繰り返して良い？
• そもそもこれらのボタンはどこにある？
• ボタンを押す時刻の指定は？何時何分までに終わらせなければならない？
• 作業の要否はどうやって判断する？
• 押す前、あるいは正常に押し終えた後に誰かに報告する必要は？
• 自分以外の第三者から作業を中止するよう指示されたら？

こういうのを面倒臭がる人、「そんな簡単な事はその都度自分に訊けばいい」と省略してしまう人は教育には向かない。

自分の仕事に専念するべきだ。

Permalink | 記事への反応(1) | 23:41

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