2015-03-13

独りで生きていくということ

俺は独りで生きていく。そう誓った。あの夕日に。あるいは幼き日の自分に。誓った。

現実はどうか。親元にいる。家を出るのが怖い。

アパート家賃を調べたことがある。高い。初期費用とか、なんだこれ。少なくとも十万は要る。笑った。馬鹿かと。もちろん十万くらい稼げる。でも、まるまる十万浮かすとなったら、実家暮らしでも二、三か月かかる。俺は今すぐ出たいんだよ。何十日も我慢したくない。

あと仕事な。求人のうたい文句。勘弁してくれ。「コミュニケーションのとれる方かんげい」「チームで動くので安心です」あのさー、毎日顔合わすわけじゃん。言ってみりゃ家族みたいなもんだよ確かに。でさ、家族って毎日話すか? 話さねーだろ。コミュニケーションもチームプレイ最初だけでいい。慣れてきたら必要ときだけしゃべる。これでいいじゃねーか。

邦画とかでオフィスの様子を再現するじゃん。からかったり、おどけたり。ああいうの見るとアホくせーなと思う。

というわけで俺は独りで生きていくと誓ったわけだが前途は多難である。仕方ねーから運転手でもやるか。

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