こんな夢を見た。私は女子高生であり、家族ぐるみの付き合いのある幼なじみがいる。
初めは皆、失踪した個々人を心配し、背景を調べるなどしたが、翌日、翌々日と、失踪者はどんどん増えていった。
そのうちに、失踪者には共通点があることがわかった。ある1日に消えた人々は皆、誕生日が同じだったのである。
だからと言って、それがわかったところで止める手立てもなく、失踪者はどんどん増えていく。
幼なじみと私は誕生日が同じ2月9日だった。人々が消えることが当たり前になり、私たちが消えるならきっと同じタイミングだね、などとふたりで話していた。
ある日、幼なじみの両親が消えた。精いっぱい作り置きされたご飯に、「ごめんね、行くね」と手紙が添えてあったと言う。
ある日、私の母も消えた。ロールパンの袋の口を閉じたシールに、「早めに食べきるように 母」と走り書きされていた。
私は幼なじみに、お母さんの愛が感じられて羨ましいとこぼした。
幼なじみは、二度と会えないような手紙より、いつものメモのような走り書きの方がいいと笑った。
人はさらに減っていき、とうとう最後には2月9日生まれを残すのみとなった。
と、ここで目が覚めた。
私と幼なじみも消えるのか、あるいは消えた人々を呼び戻すことはできるのか、といった、ストーリーの肝心なところはわからないままであり、たいへんモヤモヤした朝となった。