大阪のある駅の地下街で、広場のようになっているところがある。
友人がそこにあるトイレに行っている間、ぼーっと携帯をいじって待っていたら、
ごく普通のサラリーマン(40歳くらい)が公衆電話の前に立った。
しばらく書類鞄の中を探したかと思うと、取り出したのは財布でもテレホンカードでもなく、
彼は公衆電話の上にそっとその瓶を置いて、電話をかけるでもなく、来たのとは別の方向へ去っていった。
2、3分経っただろうか。
同じ広場に野球帽、渋いカーキ色のジャンパー、丸めたスポーツ新聞を装備しているザ・大阪のおっさん、が現れた。
そしてかの公衆電話の前に立ち、小瓶を上着の中にしまいこんで、周りも見ずにすたすたと歩いていってしまった。
おっさんはただそこに酒があったから取っていったのかと思ったが、それにしても最初のサラリーマンの行動は僕には理解し難い。
ちょっと気になる出来事だった。
おまわりに報告してやれ。