夜、夜、夜
夜は嫌いだ
気分が落ち込むから
特に冬の夜には絶望しか転がっていないと思う
気分は降下し、手首には傷が残るのみだ
最近、首筋に剃刀を当てて引くと、気持ちが良い事が分かった
「もしかしたら、ふと間違った拍子に自分は死ぬかも知れない」
そう思うと、もう考えが纏らなくなってしまう
現代における自殺とは、やはり逃避の一形態なのだと思う
そんなに高尚なもんでもない
更に付け加えるなら、生きるためにやるものでもない
人の行動は全て、恒常性を保つために行うのだと考える
つまりは、変化値をもとに戻す作用だ
生きて子孫を残すためではなく、心身の平衡を保つ事がすべての行動の出発点だろう
逃げるというのは恒常性を乱すものから距離を取るという、最も原始的で強力な手段の一つだ
生物の死とはつまり、身体の恒常性を保てなくなることだ
では、精神の恒常性を保つことが出来なくなったら?
そこで自殺が行われるのだろう
自殺をすれば全てが0になるので、究極的に恒常性が保たれる
なので、他のあらゆる手段を用いても恒常性の回復が為されない場合
人は自殺という手段を用いて恒常性の確保を達成しようとするのだろう
ツイートシェア