店内の目立つ位置にこれ見よがしに運営方針を掲げる小奇麗なスーパー。
その店では、販売期限の迫った生鮮食品を売り場の1箇所に集めて半額以上の割引で売り出していて
僕のような腐れ貧乏人は死肉に群がるハイエナそのものといった足取りで寄り付いて残飯予備軍を漁るのである。
そうして思うのは、やはり値引きされるにはそれ相応の理由があるのだなぁ、と言うことで、
変色が始まっていたり、目に見えて傷みがあったりする。肉や魚ならシールで「加熱調理必須」と表示されていたりする。
適当に並べられた値崩れ野菜の中で、僕の目を引いたのは2玉のキャベツであった。
もう一方のキャベツは1玉丸々のサイズであり、それなりに鮮度は保たれている。もう1日ぐらいなら定価で売れそうだ。
この差は一体何なのか。とじろじろとラベルを凝視すると、前者は神奈川産、後者は埼玉産であった。
放射能は食物連鎖の旅に蓄積され上位に至るほど危険性が増すらしい。消費者の反応は早い。
僕もこれはスルーかなぁ、と踏みとどまったけど、そんなん気にしたってしょうがないじゃん?