2023-10-31

anond:20231031212044

「まて、その人を離せ!ゲス野郎め!!」

背後から声をかけられたので振り返ると、そこにはイケメンの男がいた。

金髪碧眼の美少年で、背が高く体格もいい。

どうやら正義感の強いタイプのようで、剣を構えながらこちらに向かってきた。

おそらくは彼女ピンチだと思って助けに来たのだろう。

まったく余計なお世話だというものだ。

「どけ!お前には用はない!」

俺は邪魔者排除すべく拳を振り上げた。

だが、次の瞬間。

魔物め!正体を表せ!」

彼がそう叫んだ直後、バキバキと音を鳴らしながらジャミル悪魔の姿へと変わっていった。

その姿を見た俺は愕然とした。

なんと彼女魔物だったのだ。

「キサマ……見えるのか?オレの姿を……」

悪魔の問いに対して、彼はハッキリと答えた。

「ああ、はっきりと見えているぜ。覚悟しろ魔王の手先め!」

俺は慌ててその場から離れると、2人の戦闘を見守っていた。

2人ともかなり強いらしく、激しく戦い続けている。

「ククク……無駄だ、俺は剣では傷つかない」

「チッ上位の魔族は面倒だな。ならこれでどうだ!!」

すると、彼の持つ剣が眩しく輝き始めた。

同時に凄まじい魔力を感じるようになる。

おそらくは魔法武器一種なのだと思われた。

「光の剣よ!邪悪なるものを討ち滅ぼす力をここに示せ!!」

彼が叫び終わると同時に、まばゆい光を放つ巨大な刃が出現した。

それは一瞬にして悪魔を真っ二つにしただけでなく、そのまま森の奥の方まで突き抜けていった。

まり威力に呆気に取られてしまった。

「ふぅ、なんとか倒せたみたいだな」

男は額の汗を拭いながら息をつくと、こちらに近づいてきた。

大丈夫ですか?怪我はありませんか?」

心配そうな顔で尋ねてきたので、俺は平静を取り繕って答える。

「あ、はい。おかげさまで助かりました。ありがとうございます

「いえ、礼には及びませんよ。それよりあなたはどうしてこんなところにいたんですか?」

「実は道に迷ってしまったのです。もしよろしければ街まで案内していただけないでしょうか?」

「ええ、構いませんよ」

こうして俺は彼と連れ立って歩き出した。

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