2020-05-14

検察ニュースを見て思い出したこと

高校2年のときクラス替えがあって、最初の1ヶ月ほどなかなか馴染めずにいた。そんな中で教室を移動する授業の予定があり、日直だった自分が施錠をすることになっていた。

移動教室前日の体育の時間だったかと思う。同じように浮きがちのクラスメイトからちょっといい?」と呼び止められて、移動教室中にクラスメイトの鞄から財布を抜き取る計画があること、施錠を忘れたことにして移動して欲しいことを頼まれた。話ぶりからするに、他クラスにも協力者がいるようだった。

自分性格的に弱気な方なので、その場ではショックで何も言い返せなかった。できない、とモゴモゴと言っていた程度だったと思う。ただ、帰り道になんだか無性に腹が立ってきて、彼の連絡先を知っている1年時のクラスメイトに聞いて、その日の夜に思い切って電話をした。何考えてるんだと、お前なんか最悪だと、感情の赴くままに5分ほど話したと思う。

自分が協力しなかったことで、結局、盗難事件が起きる事はなかった。彼との間での気まずさは当然あったけれど、自分と同様にクラスに馴染んでいく彼を見ていると、ぞんざいに扱うことも、彼を陥れるために悪事を公にすることも悪い気がしてできなかった。高校3年から違うクラスになったので、その後に彼と関わることはほとんどなかった。

先日、高校の友人の結婚式にて、彼が今、司法試験を通って検察官仕事をしていることを聞いた。あの悪事を企てていた彼が検察官?と思わず顔を歪めそうになったけれど、墓場まで持っていくつもりの話なので友人には言えなかった。あのとき自分が彼に協力していたら、あるいは直後に彼の悪事を皆に公にしていたら、お互いどんなその後の人生があったのだろう。

誰にも話さずに今に至ってる俺って、めっちゃ偉くない?

  • 協力しなかったのはえらい 周囲の人間には誰が盗んだかはわからんけど、施錠を忘れたのは増田だってわかるからな もしやってたらヘイトを集めてたのは増田だ えらいぞ

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