2019-05-25

『愛がなんだ』って恋人とみたらヤバイやつなんでない?

『愛がなんだ』の劇場カップルだらけだったけど、これカップルで観ていいやつなんだろうか…。

恋愛における力関係非対称性とか、

恋愛という心の動きの虚無さというか、はるかなる意味のなさとか、

それらひっくるめたグロテスクさを冴え冴えと描いてしまう、

角田光代本領発揮がすぎる恐ろしい話だと思うんだけど…

グロテスクで、無意味で、どこへも連れていってはくれない、アンコントローラブルな混沌

恋愛なんてそんなもので、しかし「そんなもん」が私たち人生を司っている。

そうだとして、それが恋愛だとして、

それがどうしたってんだ。

という壮絶な開きなおりとしての『愛がなんだ』だと思うんだけど

原作に比べると、映画のほうは監督男性なこともあるのか、

物語主題を「愛ってなんだ」とも取れるように作られていたか

まあ、カップルで観ても、それならば平気かもな。

愛ってなんだろうね、いろいろなかたちがあるね。

とか言いながらご飯食べて、セックスして、

あとはおのおの、ひとりになってから原作を読んでほしいな。

ものすごく、こわい構造を描いている話だぞ。

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