諦めなかったので夢は叶いましたって物語ばかりでいい加減苦しくなってきた。
飽きてきたっていうのもあるけど、それ以上に苦しい。
何が苦しいって、夢が叶わなかったのはお前が諦めたせいだって価値観が世の中に蔓延しすぎているからだ。
そうじゃないっていうなら何でプロパガンダ映画なんて作られるんだい?
ワンピースから人生やビジネスを学ぶ人だって日本全体で見れば3%ぐらいはいるんだろうし、大なり小なり物語はコミュニティの価値観を変化させる力がある。
その物語達がどれもこれも夢を叶えるのにいちばん大事なのは諦めないことだし、諦めた奴の夢が叶わないのは諦めたのが悪いから自己責任だって言い張り続けている現状は不健全だよ。
そりゃあ大手出版社とか配給会社に務めていらっしゃる成功者からすればそれが一番つ号のいい物語なんでしょうけど、そういう強者の為の物語に対するアンチテーゼも同時に生まれていくべきなんじゃないかな。
何より辛いのは、物語の中で夢を諦めなくて叶えられなかった人達の多くが悪役になっていることだ(たとえば世界征服を夢見る悪の秘密結社とかね)。
夢を諦めたから叶わなかったのはお前の根性がないから、夢を信じ続けても叶わなかったならお前の性根がEvilだから、逆に言えば夢を叶えた人間は人間的にも優れているのだーーーーー!!!
てめえで作ればいいよ。
病弱ヒロインが死ぬ話とか人気あるよ?
求めてるものとはちょっと違うかもしれないが、「ライトスタッフ」とかどうかな。