最終兵器彼女が放送されていた頃の私はぎょう虫に悩まされていた。
奴らは夜になると行動を活発化させる。例えば風呂場で身体を洗っている間におしりが痒くなったりする。そしてうっかり触れてしまうと奴が指に移動しご対面してしまうこともたまにあったのだ。
そして深夜。アニメシャワーの時間帯にも奴らは容赦なく活動を開始する。
最終兵器彼女のどんなにシリアスなシーンであっても、悲しいシーンであっても、そんなことは奴らには関係ない。こうなるとこちらも限界だ。CMに入るのを待てずにトイレに駆け込み、トイレットペーパー越しに搔かざるを得ない。もちろん根本的な解決ではないが、気を紛らわせるしかないのである。そうして一安心しながらトイレから出てきた頃には既にシーンが変わっているのだ。
また奴らが活発に活動する時間帯は意外と短い。最終兵器彼女が終わるとほぼ同時に奴らもまたその日の活動を終え、腸の方へと帰って行くのである。
のちにぎょう虫を殺す薬を入手し、今は無事ぎょう虫フリーの生活を送っている。当時搔きすぎた影響か痔っぽくなって痒くなったり、なんだかお尻周辺の皮膚自体も弱いような気もするが、それでも夜に奴らが活動するあの辛さがないのはとても良い。
そんなわけで私にとって最終兵器彼女とはぎょう虫との戦いの最中に放送されたつらいアニメだ。今もネットで最終兵器彼女の話題やちせの絵を見かけると尻が痒くなる。
なので、みんなも最終兵器彼女を見かけたらぎょう虫に思いをはせて欲しい。