2013-11-15

この記事は2ch知ったかぶりをした馬鹿突っ込みたいが、スレ違いな議論を続けたくないために、増田の場を借りて作っています

なお、この記事は「バカが考える単純な比較優位適用はできない」と主張するものであって、様々な複雑な要因をきちんと考慮した上での現代的な比較優位論を否定するものではありません。

 

単純な比較優位論には「国境を越えて生産力が移動しない」という前提があります

どうしてこの前提が必要なのか考えてみましょう。

 

  1. エックス国では 1生産力あたり、10リンゴ または 5ミカンが作れます
  2. ワイ国では 1生産力あたり、3リンゴ または 4ミカンが作れます

 

両方の生産物について、絶対的にはエックス国の方が優位です。生産量/生産の値が上回っているこの状態を絶対優位と言います

しかし、ワイ国はリンゴより小さな生産力でミカンを作れますが、エックス国はミカンを作るのにリンゴの倍の生産力が必要です。

ミカン生産効率 / リンゴ生産効率の値が上回っているこの状態をミカンに関して比較優位である、と言います

 

単純な比較優位論とは、比較優位に基づいてエックス国はリンゴを、ワイ国はミカンを多く作って交易した方が、結果的に両方の国でリンゴ量もミカン量も増える、というものでした。

具体的な計算はググってください。これはエックス国ではミカンを作るよりリンゴを作った方が、1生産力あたりで生み出せるものが多く、ワイ国ではその逆であることが理由です。

 

さて、ここで「生産力が国境を越えて移動しない」という前提を取り払ってみましょう。

わざわざワイ国に生産力をおいて 4ミカン/生産力 でミカンを作るより、ワイ国の全ての生産力をエックス国に移して、

5ミカン/生産力でエックス国でミカンを作れば、リンゴ生産量はそのままにミカンの量も増やせますよね。

比較優位より絶対優位に基づいて生産した方がいい、というわけです。

 

から単純な比較優位論には「国境を越えて生産力が移動しない」という前提があるのです。

 

»その他

>>労働者が容易には他産業に移行できないケースが多い

>労働者が他業種に転換しやすいようにすればいいだけ

農業従事者や単純労働者の多くは知的労働技術労働転向するのは極めて困難です。

また、知的労働間、技術労働間でも業務の専門化が進み、これらの労働者もそう簡単に職業を変えることはできません。

したがって、安易比較優位だ国際分業だ、と言って分野特化を進めようとすると、失業者があふれることになります

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