2011-05-05

物を捨てるということ

物には思い出がある。それが障害になることもあった。

写真手紙には強い束縛が残っている。もうその時には戻れないのに、見える形として保存してしま残酷なものだ。

津波で全てを失った人は、唯一残ったアルバムに思いを寄せたことだろうと思う。

私は全てを失ったわけではないし、そういった思い出を大事にする人間でもなかったが、

今回の掃除では流石に躊躇ってしまった。小学生の時、友達からもらった多くの手紙記念写真趣味で集めたコレクション、

自分を形作り歴史であったモノを捨てるということ。

自分自身を変えていくために過去(モノ)を捨てないといけない、と強く思ったのは失恋のせいだった。

連絡先を削除したことから始まり、いつしか自分身辺整理にまで及んだ。今まで手の付けられなかったモノにまで、

はっきりとした嫌悪感を覚えたのは初めてのことであった。物に思い出を託すぐらいだから、そもそも大切ではなかったのだと思う。

年月が過ぎ、価値観も変わった。いつまでも同じようには生きられない。

しい記憶と物を手にしたら、昔のモノは入れ替えて捨てねばならないのである

特に自分のように、服や物に思い出を感じるような人間にとっては。

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