2010-08-12

人間ってわりと場所で変わると思うんだ

草食系とか非モテとかそういう談義が大変盛んで、みんなモテたいんだろーなと思うんだけど。

ふと、わたしは一石を投じてみたくなった。それは「どこ」での話なんだろうか。

かくいうわたしはマジでモテない。ルックスは並以下だし、少々学歴は良いものの「とーだい」というレベルではなく、

女の子の好む話題など到底出来ない。テレビは見ない、読書オタク、少々創作文芸も嗜むという

いわゆる「文学部によくいるアレ」である。趣味は一人酒と喫茶店巡りだ。

もちろん、読書好きな人間がまともな青春など送るわけがなく、中学高校と大変に恵まれない日々を生きて来た。

あんまり恵まれなさ過ぎて、蔵書が日々増えた。いわゆるオタク趣味のような仲間の作れるジャンルではなかったため

独り黙々と本を読み、文章を書いて暮らして来た。高校時代、女性と話した時間は断言できるがゼロである。

男女問わず、友人と話した時間で1時間行くかも怪しい。グループワークの必要な授業が何より嫌いで修学旅行は不参加だった。

そんなわたしだが、現在既婚者である。

というのも、わたしは大学では「モテた」とは言えないまでもそこそこ女性と縁が出来たのだ。

わたしの通った大学では「文学に詳しい」とか「ドイツ語が出来る」というのは、そこそこのモテ要素だったのである。

大学に入ったわたしはとりあえず、文芸サークルに入ってみた。折を同じくして、自作小説がとある文芸賞の佳作に引っ掛かった。

これで、人生バーストがかかった。「なんかすごい奴」という風評が立ったのである。

わたしの挙動不審な喋り、垢抜けない服装、無駄な知識量などは尊敬を持って世間に受け入れられた。いわゆる「何かの間違い」である。

ひとたびそうなってみると、世界は全く変わって見えた。わたしは「原著で読むカント勉強会」を主催してみたり、

物語論を読み込む会」を主催してみたり「サルトル再評価勉強会」を主催してみたりと、ニッチジャンル帝王と化したのである。

自分雑誌を主宰してみたり、あるいは「同人誌」(本来の意味での)を主催してみたりとまさに文学部リア充大学生活を送った。

最終的には自主ゼミを二つ持ち、見事フル優で大学卒業した。その勢いで就職奇跡と呼ばれるほど良い場所に決まった。

あの時のわたしは輝いていたと思う、今でもたまに大学生活を夢に見ては枕を涙で濡らしている。

その後といえばわたしは就職前に学生結婚し、赴任地となった職場では見事スタートダッシュに失敗したかと思えば追走も空しく

見事なる「職場キモい奴」として単身寮でゴミのような暮らしを送っている。(ヨメは介護の都合でついてこれなかった)

筆で食う、などという野望はとっくに四散し、その後は送れども送れども何の賞にも引っ掛からず。

ダイガクインニイキタイシゴトヤメタイオレハクリエイティブナニンゲンナンダと呪詛をはきながらはてなを汚して暮らしている。

職場飲み会があれば何とか逃げる手段を模索し、定時になればそわそわと落ち着かず、モテるとかそういう以前に

まず人間関係が無い。いわば、高校時代に見事逆戻ったわけである。支店テポドンでも落ちればいい。

要するにどういうことかといえば、人間には向いた場があるということだ。

ある場所ではクズであっても、ある場所では輝ける人材ということも決して少なくない。

モテたければ、「自分を変える」というのも一興だが、「環境を変える」というのも一つの手である。

要するにわたしは今すぐ環境を変えたい。「辞職届・書式」で検索しながら酒を飲む夜は今夜で最後にしたいのである。

人間というものは栄光の時期がひと時でもあると、その後の凋落が圧倒的に耐え難いものとなる。

誰でも、探せば特技の一つくらいはあるはずだ。「モテる」というのは「場に合っている」という意味である。

自分がいる場所が「場違い」だと感じて、しかも移動が可能ならすぐに動いた方がいい。

しかし移動など不可能なのが世の中の現実であり、わたしはヨメに仕送りをしなければならないのでもうなんかもうアレです。

  • 人生にバーストがかかった。 「バースト」は破裂・爆破だから 「バーストがかかった」とは普通言わないだろう 「バーストした」または「ブーストがかかった」 かどちらかだろう

  • その通りですね。 まぁ、疲れてんだよ。 折衝部署はもうイヤだ。営業も現場も嫌いだ。

  • それでキモいラノベもどき書いて http://anond.hatelabo.jp/20100812171752 見破られたら自演w おまえの華麗な人生に乾杯だ!(爆笑

  • マジレスするならば、「自分探し」ってのは単に「環境探し」でいいってことなのかもな

  • モテるために環境を変える。たしかにその通りだと思う。 よく職場と自宅の往復で出会いがないなんて言うひとはまさにそうだ。その場所しか出入りしてないんだから、そこに異性がい...

  • 東京でもいろいろあるけど。人が多いところほど人を受け入れる幅が広いというのはある。 地方に存在しないとんでもないクズもいる反面、地方に存在しないほど凄い人間もいる。 想定...

  • いわゆる「文学部によくいるアレ」である。 趣味は一人酒と喫茶店巡りだ。 趣味が自分とよく似ててわろたw 自分は趣味は一人酒、喫茶店巡り、日曜プログラマ、小説書き。本職はプ...

  • 人間というものは栄光の時期がひと時でもあると、その後の凋落が圧倒的に耐え難いものとなる。 というかお前の場合落差が大きすぎるから耐え難いんだよw 緩やかに登り降りする分...

  • >草食系とか非モテとかそういう談義が大変盛んで、みんなモテたいんだろーなと思うんだけど。 なぜそうなる?どちらとも「もてるべき」と言う風潮へのアンチテーゼだろうに

  • 判断材料も何も、そういう「環境を変え付き合う人を変えたら自分が変わった」という経験談は増田では良くある系統の話だ。 例えばこんなの↓ 「美人集団とかかわりを持ち始めて変...

  • http://anond.hatelabo.jp/20100812182903 古いエントリだけどこれを思い出した。内容まったく同じだな。 増田もこれを読んだらいい。学校という無双タイムが終わった後のオチまでわかるぞ。

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