2009-09-07

幸せになりたいんだけど、なりたくない。

どうにもこうにも。三十路独身女子であります。

母に、いい歳なんだから、結婚して沢山子供を産んで女として幸せになって欲しい、と言うようなことを言われまして。結婚出産幸せという感覚にかなり違和感があるんだけども、それはとりあえずおいといて。

自分が生きていて楽しくて幸せ、と思えないのに、今存在していない命をこの世につれてくるような無責任なことをしたくない。ママ、生きることはこんなにつらいのに、どうして僕を産んだの?って子供に言われたら、私には、ごめんねとしか言えない。」と答えたら、「お母さんは三十路ちゃん(私)に幸せになってもらいたいだけなんだけどなあ」と。お母さん、お母さんが私の幸せを願っていることは、多分うそではないんだと思う。でも、だからこそ、私は幸せになるということに抵抗があるのです。

最初の子供だった私は多大な期待を背負っていたのだと思う。未熟児で逆子で生まれた私は、生まれる前から母にとって、「悪い子」で「反逆児」であったらしい。逆子のために帝王切開で私を産んだ母は、「あんたのせいで私の体は傷物になった」とお風呂に入るたびに私に訴えた。幼稚園の頃、「赤ちゃんは、お母さんのおなかを食い破って、マムシみたいに生まれて来るんだよ」といって先生を仰天させたことがある。でも、それが母の私に植え付けた、血まみれの「私」の誕生イメージだったので、先生は大人なのにそんなことも知らないのかなと不思議に思っていた。母にとって、私は蛇の子だったんだね。

体が小さく、育児書どおりに育たない私は母にとっていつも「できそこない」だった。「私がこんなに頑張っているのに、どうしてこの子はご飯をたべないんだろう。」って。今で言う育児ノイローゼってやつかな。あんたなんか殺して、私も死んでやる!とたびたび言われた。生真面目で完ぺき主義の母には、規格外の私が耐え難い失敗作に見えたんだね。顎関節症の私には、ご飯を食べることは一仕事で、いつも一番最後まで夕食をモグモグやっていると、「グズのあんたのせいで台所が片付かないよ」としかられ、私はますます食事が嫌いになっていった。

もと陸上選手の母に似ず、運動神経の良くない私は更に母の不興を買い、運動会のたびに「母を辱める」自分が情けなくて泣きたかった。小学2年生の運動会で、母に「あんたが一番背が低いのに、足が一番太い。どうして?」と聞かれて、答えられるはずもなく。お小遣いをためて買った、「足やせ」の本を母に発見され、「そんなもの効くわけない、お金無駄遣いした」と怒られるのが中学生のとき。高校に入ってからは、一向に育たない胸をみて、「パットなしブラで外歩いて恥ずかしくないの?」と言われ返答に窮し、結局パット入りのブラジャーを大量購入。自分が「恥ずかしい外見」なんだということにショックを受けたのをよく憶えてる。

こんなことが積み重なって、私は痩せ気味で背の低いコンプレックスの塊へと成長し今に至るわけです。

私は幸せになりたい。でも、私が幸せになることで母が幸せになるのが許せないのだと思う。いつまでも子供自分自己嫌悪。いい歳なんだから、過去のことは過去のことで割り切ってしまえばいい。新しい自分として生きていけばいい、と自分人生のことを考えているところです。生きることが楽しくはないし、長生きしたいとも思わないけれど、私は不幸ではない。


でもね、おかあさん、わたしはあなたのことがだいすきです。

どうか、わたしのことをきらいにならないで。



追記:こんな泣きながら書いたエントリブクマコメありがとうございます。自分が親離れできていない子供である自覚は、上にも書いてあるように、たっぷりあります。そういう自分に困っております。ねじれてるよね。

そして、元増田は、幸せ結婚出産とは思っていないので、幸せになりたい=ハッピーになりたい、とそのまま捉えていただければ。今後出産する計画は今のところありませんし、婚約者とも「今存在しない命」をつくるよりも、「すでに存在して親を必要としている命」を養子縁組することはどうだろう、と言う話をしています。

人間がちっちぇ話につきましては、確かに元増田は大変小柄ですが、人間の器はそれ以上にびっくりするぐらい小さいです。文章がうまいと言ってくださった方、褒めるのが本意ではなかったかもしれないですが、ありがとうございます。嬉しかったです。ひらがな部分は、母を批判することに対する罪悪感の現れかなと今読みなおして思いました。それからブクマにありましたリンク先の方は私ではありません。モノカキではありませんが読書は好きです。

プレシオスの鎖。私の幸せを見つけるために、鎖を解く方法を探したいと思います。

  • なんか、テキトーなことを言ってしまうかもしれないけれども。   大好きだと思える人がいて、その人が自分のことを大好きだと思っているのがわかる。それは幸せだと思う。   色々...

  • http://anond.hatelabo.jp/20090907045544  私も帝王切開で生まれた。私までに4回流産したんだそうだ。私を産むとき母は7カ月も入院していたそうで「おじいちゃんがやってきては『この怠け者...

  • おまえはあのプレシオスの鎖を解かなければならない

  • 最後の2行で全部台無し。 出来の悪いラノベの雑魚敵女みたいになってる

  • なんで三十路になってまで母親に縛られるんだろう。幼児期の思い出とかいつまでも抱え込んでいるんだろう。

    • 大概、人間がちっちゃいヤツっていつまでも親の話ばかりする 親離れって、猫だったら数ヶ月でさせられるのにな

      • はぁ。人間が「ちっちゃい」とか「おっきい」というのは、具体的にどういうことを指しているんですか?

      • 器の大きい人が「ちっちゃい奴は~」なんて言わないよね。

        • 匿名だと、普通言わなかったり、言えなかったりという事が言える、というのが利点じゃないのかな。 結局、利点であるべき「忌憚無き意見」を「お前もちっちゃい」とかいう悔し紛れ...

          • 横だが、少なくとも自分の言動を自分で必死にフォローしなきゃいけないのは、「ちっちゃい」からこそだと思うぜ! そんな「ちっちゃい」言葉なんて気にしない!とワカチコしてみ...

            • 気にしなかったから、こんなちっちゃい人間になっちゃってるんだけどな。 それで済むならいいんだけど、元増田はそれで相当悩んでるわけでさ。 どっちが元増田について真剣に意見し...

              • 横増田は 気にしなかったから、こんなちっちゃい人間になっちゃってる という自覚を持ちつつも、他人を「ちっちゃい」って決め付けているわけだよね? そういう主張や、自己防衛...

            • 時々、こういう傷を舐めあうようなキモイヤツがいるけど、言論に責任持ってるのかな。 心がおかしいやつは、心がおかしいと自覚するのに痛みを伴わないと思ってるのかな。 痛みが発...

    • 身体に刷り込まれたものを消すのは、そんなに簡単な事じゃないよ。

  • でもでも、子育てとか、子どもとの遊びとか、生活とかは なんか楽しいもんで、幸せを感じるもんなんですよ。 独身時代とは違った、言葉にならない「楽しみ」で「幸せ」をもらえま...

  • これはこの人に言うわけではなくきっかけとして思いついただけなんだけど、 往々にして親子関係というのは、「子にとってショックだった親の台詞・出来事」だけ抽出して並び立てる...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090907170326 個々のエピソードは、親子の相性なんかもあって、同じ事柄でも「良い思い出」にしている親子もいれば、「子供の(あるいは親の)トラウマ」にしている...

      • 横だけれども。 目の前に大好きな人がいる。出来れば笑って過ごして欲しいと願っている。 その気持ちがあれば、行動はおのずと決まってくるよね。 間違っても「私の気分が悪いか...

      • といっても、この人はそういうわけではなく、本当に親が心底ダメな人だったのかもしれないし(虐待とかやってたら、もうこんな事言ってるレべルではないわけだし、そういうところ...

  • うろ覚えだけど漫画「動物のお医者さん」の、ある犬の話を思い出した。 小犬時代、むやみに出歩かないよう(自分よりも重い)ラジオ(?)にリードでつながれていたところ、とっく...

  • http://anond.hatelabo.jp/20090907045544 私も、似た気持ちがある。相手は母親じゃないけど。 私が不幸になった姿を見せつけることで、 「あなたのせいで、私はメチャクチャになったんだ」 と...

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