40代も半ばに差し掛かり、運動不足もあって体が思い通りに動かなくなってきた。もうすぐ45歳になる。
今は亡き父が45歳でまだ健在だった頃、自分は高校3年だった。
ある日、同級生の友人男女を離れの部屋に招いて酒を飲みながらドンチャン騒ぎをしていた現場が見つかり、怒り狂った父に友人共々追いかけられた。
浜辺まで追い詰められたところで、友人たちを逃すために止むを得ず父と取っ組み合いをした。
当時の自分はレスリング部で地区大会の常連。柔道経験者である父に負けないよう全力で向かったところ、圧勝してしまった。負けを認める父がなぜか嬉しそうだった。
あれから四半世紀ほど経ち、当時の父とそっくりな小太り体型の自分がいる。そして、あの一戦にはハンデがあったことを知る。
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