花という犬の散歩をしていて逃げられた。
と追いかけたら、遠く、日に焼けた農作業帰りのおじさんにまとわりついてる。
花ちゃんは私の飼い犬ではなく時給制か現物支給の散歩係をしているだけの関係だが逃がすと厄介。
追いついたら、おじさんはビニールハウスの横の休憩所で畑を見ながら休憩していた。
花どこ。
と思ったら、ビニールハウスの横の長細い穴に顔を突っ込んで下半身をふりふりしてる。
「はなーーー!」
汚れたらいやん。
おじさんは笑ってこの犬可愛いねー気に入ったよ、と言ってる。
まじかよ。犬って穴に全身入るのか!!出てこい!出てこいはなーーーー!!!
って騒いでたら花が出てきた。花が二匹も出てきた。
は?は?は?花が増えた?と思う程よく似てる。
おじさん笑ってる。
あ、違う!首輪が違う!花の首輪はダサい名前アルファベットがついてる。
「この犬はおじさんの?」
って聞いたら、そう、って。
おじさんの犬が穴にもぐるのを見て花もついていったというのが真相らしい。
初対面なはずなのに花のコミュ力すげえなあ!!知らない犬と二人きりでなにしてたんだよ!!
って説教しようとしたら目が覚めた。
全部私の頭の中に住んでいる。