2020-11-14

魔法使いになる直前、賢者になった日を振り返る

『30歳まで童貞でいれば魔法使いになる』

 

果たしてそんな話を聞いたのはいつのことだっただろうか。

 

どこで聞いたとも、誰から聞いたとも知らず、しかしいつしかそんな話を私は知っていた。

 

これが事実なら、私は間もなく魔法使いになる。

 

しかし、そんなことがあり得るだろうか、と考えた時に一つ頭をよぎることがあった。

 

それは私が賢者になった時のことだ。

 

『30歳まで童貞でいれば魔法使いになる。その前に、25歳まで童貞だった時点で“賢者”になる』

そんな話も、いつしか私は知っていた。

 

そしてちょうど25歳になった時だったかはともかく、私はかつて、確かに賢者になった。

 

自ら“賢い者“を名乗るのはどうかと思うだろう。

私もそう思う。だから逆説的に説明したい。

 

私はかつて愚者だったのだ。

愚かな私はこう考えていた。

 

「いつか当然、自分も誰かを愛し誰かに愛され想いを遂げる日が来る」と。

 

そして確かに25を超えた頃、私は自分の愚かさに気づいた。

 

そんな“当然“など自分人生にはないのだ、と。

 

愚かさを気づいた私はその側面においてあの時確かに賢者になったのだ。

 

『25歳まで童貞だった時点で賢者になる』

これは正しかった。

 

から間もなく私は魔法使いにもなるだろう。

その側面を除いては愚かであり続けたことの代償として。

  • いい加減そのネタもいろんな意味で時代遅れじゃね? そういうネタ言説が広まることでサブリミナル的に負い目を刷り込み生きづらくなる人がいっぱいいると思うんだよ

    • 時代遅れってどういうこと? 社会の維持が困難なレベルで”いない率”が上がってきた時代に合わせて、童貞は普通のことだと言った方がいいの?

      • 普通かどうかは分からんが、高齢でそういう経験がないことを茶化したり自虐したりする雰囲気を社会が内包していること、が時代遅れかな というかそういうパーソナルな性生活をネタ...

        • ある程度性生活も大っぴらに話せる世の中がおおらかでいいんじゃない。 性を恥ずべき物にすると、性教育の正確な知識だってまともに共有されないよ。

  • 記事の主題が「賢者になった経験」なんだったら 最後の自嘲は余分だよね

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