宅配のピザが一般的になりだしたのは俺が小学生のころで、最初に食べたのがどんなだったか覚えていないが、親にねだって注文したそれはとても美味かった。そんでまあお決まりのようにカタログをなめるように読むわけだ。次は絶対これ!とか兄弟で言い合ったりしてな。その「次」ってのは結局1年以上あとになるんだが、親の選んだピザは俺たちの泣き落としも虚しくオーソドックスなピザである。だがやはり美味い。のってたのはペパロニとピーマンとあとなんだっけな。
そのころの俺たちにとってピザ=ペパロニだった。ピザはペパロニが無いと始まらないと思っていた。それなのに、大人になった俺たちは、ペパロニののっていないピザを普通にピザとして食べているのだ。もの足りないと思いもせずに。いつのまにかそうなった。いつ俺たちはペパロニを卒業したのだろうか。