2020-04-30

傾いたビルの合間に映える、緑の合間で僕はそらを見上げる。

ひび割れ路上で寝そべるおじさんがあくびをして酒を煽った。黒いひげがよく動く。

海岸海藻みたいになったみたいになった破れた服を着て、諦めたように笑うカップル

野鳥符丁を送り合いながら僕の視界を横切ってゆく。

野菜とれたぞ、という眼鏡のお兄さん。

バツの字を手のひらいっぱいに描くスクランブルの中心で、バザールが開かれる。

床に耳を当てて目を閉じれば、地下水の音。ここはもう長く持たないかも、と言う割に皆落ち着いている。

博多から歩いてきたっちゃけど、と遠い声が響く。そりゃ遠いねえ、と誰かが返事。

バーベキュー匂い。魚と野生化した犬の肉。楽しそうな宴の始まり

スマホを気にしながら、地面を見て歩く人はもういない。

太陽の名のウィルス以降、人は明るくなったから。

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