3月17日夕のこと。自宅にいた男性は、体にちょっとした違和感を覚えた。
軽い頭痛と、風邪を引いたときのような気だるさ。
「疲れているのかな」。
そう思ったが、念のため、妻とは別室で寝ることにした。
18日未明、急な呼び出しがあり、勤務先で仕事をこなした。
そのさなかにも頭痛を覚え、帰宅後に熱を測った。
平時は36度を切るが、37度近くの微熱だった。「風邪だろう」と思い込んでいた。
それでも、頭痛と倦怠感がいっこうに引かない。鼻水やのどの痛みはない。
19日夜、熱は38度まで上がった。「変だ。風邪じゃないかもしれない」。
そう思い、21日になって、勤務先の健康管理ダイヤルに連絡した。
保留音のまま、待つこと2時間。
感染者が膨れあがっていたせいか、だれも電話に出てくれなかった。
不安や恐怖を覚え始めた。
ツイートシェア