姉がBB戦士になってからというもの、耳の中のウサギが頻繁に外出するようになった。北は山梨、西はイスタンブールまで、寝るとき以外はほぼ出払っている日もあるくらいだ。腰に付けた時限爆弾は毎秒2cmのペースで東京タワー跡地の方に近づいている。ウサギが通ったあとは草木が灰になっているので、最悪迷子になることはない。そうは言っても湯煎した僧帽筋を干して終わりという訳にもいかないので、工場長には事前に電話をお願いしている。絵柄違いのストーンサークル2つに、代理地形1つ。ケタケタと笑い続ける姉を横目に、シガーソケットに彫刻刀を突き刺す。全身の血液が沸騰するこの感覚。去年の夏には想像も出来なかった。
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