2018-02-05

運命の話

気がついたらBLというものに触れていた。

男なら誰でも、自然と受攻を決めているような脳みそだった。

総受、大好きだった。受けちゃんがいる世界で、男たちは全員肉棒だった。


あるとき、新たなジャンルを好きになった。

全員が「受けちゃん」の肉棒だった。

その中に一人、自らに運命と言い聞かせて「受けちゃん」を守ろうとする男がいた。

男は飄々とした、だけど努力を見せない、中身の熱い男だった。

私は「カップリング」ではないと思った。

これは「愛」だと思った。

いつしか他のみんなが語る「肉棒達」に耐えられず、筆を折ることにした。

運命を作り出すその男は、いつしか本当に「受けちゃん」の特別になった。

違う、もう「受けちゃん」じゃないのだ。2人はBLじゃないのだ。

それは私が人間として思う、一番理想とする愛のかたちとしてつくりあがったものだった。

心がはじけた。これ以上ない愛のかたちがそこには存在するのだ……!


今、彼らは海の見える小さな家で幸せ暮らしている。

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