総受、大好きだった。受けちゃんがいる世界で、男たちは全員肉棒だった。
全員が「受けちゃん」の肉棒だった。
その中に一人、自らに運命と言い聞かせて「受けちゃん」を守ろうとする男がいた。
男は飄々とした、だけど努力を見せない、中身の熱い男だった。
私は「カップリング」ではないと思った。
これは「愛」だと思った。
いつしか他のみんなが語る「肉棒達」に耐えられず、筆を折ることにした。
運命を作り出すその男は、いつしか本当に「受けちゃん」の特別になった。
違う、もう「受けちゃん」じゃないのだ。2人はBLじゃないのだ。
それは私が人間として思う、一番理想とする愛のかたちとしてつくりあがったものだった。
心がはじけた。これ以上ない愛のかたちがそこには存在するのだ……!