生後5ヶ月半のコザクラインコは順調に育っている。
今朝は歯を磨いていると蛇口に止まって、蛇口の水とこちらをチラチラ交互に見ていたので水浴びでもしたいのかと思ったが、やはりそうだったらしい。水量を調節してから手で水をすくってやったら、手のひらに溜めた水で胸毛を浸し、吐出口の真下に頭から突っ込んで滝に打たれ、満足した様子であった。
交互にチラ見はおねだりの基本だから、これからも多用してほしいと思う。
今の子を我が家に迎え入れる前も、コザクラインコを一羽飼っていた。
彼とは13年ほど一緒に暮らしたが、穏やかで人懐っこく、そして賢い鳥だった。
彼はひまわりの種が大好き。
黒ひまわりより白黒しましまひまわりが良く、大粒より小粒の方が好みであった。
ある日、彼を手の上に乗せて遊んでいると、おやつ皿と戸棚の引き出しをチラチラと交互に見るしぐさをしてから、こちらを見て目を輝かせ「ぴっ」と鳴いた。
きっと戸棚の中にあるひまわりの種が食べたいのだろう。
はいはい、わかりましたよと引き出しを開けてひまわり袋を出す。
ここで何となくいたずら心が出てきて、この前買ってみたけど不評だった大粒ひまわりを一粒取り出し、おやつ皿に置いてみた。
さて、食べるかな。
彼はおやつ皿の大粒ひまわりをしばらく眺めてから顔を上げ、こちらの顔をじっと見つめる。
そして大粒ひまわりとこちらの顔を交互に見つめることを繰り返した。
これじゃないよと訴えているようで、ちょっと笑いが込み上げてきた。
うん、悪かった。これならどうでしょう。
今度は大好物の小粒しましまひまわりを出して皿に入れてやった。
こちらを向いて目を輝かせ「ぴぴっ」と鳴いた後、おやつ皿に飛びついてポリポリ楽しそうに食べていた。
やんちゃな雛鳥の相手をしていると忙しさで気がまぎれるし、成長する喜びにあふれている。
でもやっぱり彼がいた日を思い出すと悲しくて仕方ないときはあるんだ。
小学生の頃に金魚を飼ったことあるけど、懐かしく思い出すことがないのは意思疎通できなかったからかな。 金魚には大きい1メートルくらいの水槽だったせいか、お祭で掬ってきた子...