これは俺だけじゃなくて俺と同世代の人間は割とそうなのではないかと思う。なぜかというと俺は言ってみれば「キムタク世代」ど真ん中で、つまり10代の頃に「キムタクがこの世で一番カッコいい男だ」という刷り込みを受けて育った世代である。
もちろん別にキムタクのファンというわけでもないのだけれど、それでもキムタクのようなやや中性的で適度にフニャっとした感じの男がカッコいいのだという刷り込みは自分で思っている以上に自分の中に深く刷り込まれているのだと思う。
そういう俺から見ると石原裕次郎というのは下手くそなドラムを叩くゴツくてやや太った暑苦しい男、としか見えない。
そして今となっては兄の慎太郎のせいで石原家そのもののイメージが極端に悪くなっているので、裕次郎もほんとにただのクズ男にしか見えない。