おれはおれに認められたいのだけどそのおれは他人じゃないといけないから頑張っておれのなかにおれでない他人を作った。これが功を奏した。ぬかに絡まっていたような手足はじぶんのものではないからこそ動き出して一歩ずつ裏山を登り出した。他人の山なのだが松茸や山菜がいっぱい生えている山。こないだの水害に際してぬかるみにコンクリートのブロック塀を作ったことで多少荒らしてもよいことになっている。ただ、こういう曖昧なものは嫌いなんだよなあ。こっちが山に入る耽美にあっちはこっちに貸しが出来たと思っている。でも考えてみたらすぐわかるのだが、あのブロック塀が無ければそこの畑は水没してる。かなり救ってやったんだというのだから、喜んでお貸しします!なぜなら…と毎回くらい言ってきてもいいんではないか。こう考えると嫌にこの場所は閉鎖的である。おれは淀川に自作の橋を変えるのが夢だ。そこで通行料をいっぱいとって、なくなった花火を復活させたいんだ