2016-04-09

昔むかし、大きな山のてっぺんに、これまた大きな大蛇(だいじゃ)が住んでいました。

大蛇好奇心が強く、山から出てみたいといつも思っていました。

でも山の主としての役目がある為、おいそれとはそんなことはできません。

大蛇がいなければ土はやせ、木々はかれ、鳥もシカももいなくなってしまます

から大蛇はよく、自分分身として産んだ子にのうつり、山の外へ遊びに行きました。

ある時は馬を産んで野を駆け、ある時は鳥を産んで大空を飛び回りました。

とりわけ人間はよく産みました。

人間は他の動物にはない文明というおもしろさがあります

人間の作る家や城などはどれもこれも大蛇をあっと驚かせるものばかりでした。

大蛇がたいそう偉いものだと教えてくれたのも人間でした。

人間大蛇にとって無くてはならない存在でした。

でも、そうして楽しく過ごしていた大蛇も、流石に人間を知り尽くして飽きてきました。

「そろそろまた大蛇として山でずっと過ごすのも悪く無いな」。

そうと思いながら今週号のチャンピオン立ち読みしに行きましたが、

なんとその週でイカ娘が連載終了である事を知りました。

大蛇絶望し、その日のうちに自殺してしまいました。

それ以来、大蛇は二度と人間になることはありませんでした。

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