2015-12-17

町の将棋道場での話

自分24で4―5段。

ずっとネット将棋がメインだったが将棋道場に通いだしたのは半年ほど前から

席主の人に非常に気に入られ週末よく通うようになった。

しかし平日は余り人がいないから来ないほうがよいと言われていた。

ある日仕事休みだったので道場へ行ってみると休日並に人がいたので驚いた。

早速、席について相手を探していると席主が困った顔をして

今日は私とやりましょうか」と言ってきた。

せっかくなのでいつも対局していない人とやりたいなぁと思っていると遠くから

「おー、君が強い子か。やろうや。」

おっちゃんが声をかけてきた。

しかし席主は苦々しい顔。あれ?と思ったけど気づいたら席主の代わりにおっちゃんが前に座っていた。

先手は自分。得意の戦法でしかける。

おっちゃん、強い。が、棋力は同じくらい。

詰むや詰まざるやの終盤、おっちゃんにミスが出て自分の勝ち。

「お兄さん強いなぁ。完敗や。」

そう言ってタバコでも買いに行くのか外へ出て行った。

おっちゃんが出て行くのを見て席主が近づいてきた。

「勝ったの?まずいな・・・。とりあえず今日は帰ったほうがいいよ。あと平日には当分来ないほうがいい」

と言う。

理由を聞こうと口を開こうとした瞬間、入口の方から

「あの子や。強いのは。」

おっちゃんが戻ってきてこちらを指差している。

となりには30代くらいの女性が立っていた。

すぐに女性が近づいてきて話がしたいと言って外へ連れ出された。

つづく

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