2015-10-29

死んだあの子のための

の子は死にました。

ただ死にました。

ラバラに引き裂かれて殺されました。

誰が悪いわけでもありません。

ただ死にました、それだけのことです。

の子自分意志で生まれてきました。

まれたからには死ぬことがわかっていて、

それでも生きたいといって生まれてきました。

どんなにボロボロになっても生きたいと最期まで言い続けて、

その言葉のとおりに精一杯生きて、最期は惨たらしく死にました。

誰にも望まれずに生まれてきて、ひとりぼっちで死にました。

周りに迷惑をかけ続けて、何も遺せずに死にました。

カッコ悪くて惨めな最低の死に様でした。

でもそれがあの子の望みだったから、仕方ありません。

の子は生きている間ほとんどずっと悩み苦しんでいました。

でもその苦しみこそが、あの子が生きていることの証でした。

今はもう誰もあの子を苦しめることは出来ません。

全ては終わったことなのですから

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん