この本を読んで一番感銘を受けたのは、この部分です。 以下、引用。
本書の締めくくりとして、書いておかなければならないことがあります。
ヒッグス粒子発見によって、私たちの生活にどんなメリットがあるのか? どんなことができるようになるのか?
多くの方が、ニュースを見ながらそんな疑問を抱いたかと思います。
(中略)
今切り拓いたヒッグス粒子の「発見」が、実際に何か役に立つ形となるのは100年以上後になるかもしれません。
そのとき、どういうふうに実用化されているのかというのは、今の段階ではまったくわかりません。
今は役に立たなくても、必ず役に立つときが来る、その礎を常に作り続けていくのが科学者の研究なのです。