友達のおばあちゃんとおじいちゃんは、若いころにとある有名な拉致事件の現場の近くで仕事をしていた。
帰りを急いでいた2人は、その道を通って家へ向かっていた。
明かりのない道を月明かりをたよりに歩いていたとき、突然、草むらの中から数人の男たちが飛び出してきた。
「静かにしろ!」とこの地域の訛りとはことなるイントネーションで話しかけて、取り押さえようとしてきた。
しかし、男たちは、2人のなりを見てさっさといけとばかりにジェスチャーをして、その場から追い出すように追ってきた。
2人は明かりのあるところまで、必死に逃げた。振り返ると男たちの姿はなかった。
そのときは、人さらいが出たとだけ思っていたと話していた。