2010-11-10

人格が歪むような、大学院生になるなよ?

私の知る範囲での事なので、全てには当てはまらないことを前もって言っておきたい。

というか愚痴だ。

理系、特に理学においては、「研究者になる」ということに、憧れを持つ人は少なくないと思う。

そして、一度はノーベル賞を取ってみたいと願い、

(行動はともかく)燃える時期があるのではないだろうか。

しかし、そんな気持ちはゆっくり熱せられ、急激に冷める。

おそらくピークは学士3・4年。研究勉強の大きな違いにショックを受けるからだ。

多くの学生は、漠然とした興味から研究室を選ぶ。

そして、卒業研究が、彼らの望む研究とは遠くかけ離れたものになることも毎年のようにある。

その傾向は大学卒業後に就職する学生たちによく当てはまる。

彼らに全くやる気が無いわけではない。

1年で(正確には半年強だが)やれることなど、たかが知れている。

時間が不足しているのだ。

だから、担当教員は悩みながら、1年でできる程度の課題を彼らに与える。

不幸なのは、それに気づかず、

大学ではたいしたことなど出来ない」と見切りをつけていく学生たちだ。

彼らの研究室所属の1年が喪失したものにならないことを願う。

あるいは、エントリーシートの数百文字程度の内容には、なっただろうか?

さて、理学を専攻する学生の半分程度は大学院に進学する。

ある学生大学院入試で、さらに高い学歴を狙う。

学歴ロンダリングなんて言葉は、私の周りでは聞かない。

(ここでの定義は、「最終学歴大学院として、卒業大学より上位の大学大学院生として所属すること。

その行為によって学歴はよくなるはずなのだが、己の学歴に対するコンプレックスを逆説的に強めてしまうこと。)

ただ、ネット上や、彼らの中でもコンプレックスの強い人物の心のなかには、はびこっていることだろう。

しかしながら、有名大学の大学院に進学することは悪いことではない。

現実的に、いわゆる上の大学になるほど、科研費その他もろもろにおいて、

資金は潤沢な研究室が多い。

良い研究をするには、良い環境の中でという考えもあるのだから。

問題はその一歩先にある。

大学院に進学したということは、「閉鎖性」に身を置くと同義である。

例えば、

人間関係研究室内で完結する

研究自体が一人=独りで行う

・取り組んでいること自体に特許や機密性を持ちうる

もちろん、例外は沢山ある。持ちつ持たれつで、他の研究室と交流する研究室もある。

これは私の強い主観だが、大学院生が学部生より無気力に感じる時がある。

彼らがモラトリアムを満喫しているのではなく、「閉鎖性」に慣らされてしまったのではないかと、

心配してしまう。

さて、大学院生になると、すぐに決断のときが訪れる。

(本来は学部3年で考えておくべき事だが)

博士になるべきか否か?

ここで就職を選んだ人は幸せ者…と言われる(私はこの考えに賛同できない)

理由は明白である。

博士号取得後の職が不安

・学費をさらに3年以上も払いながら研究する金銭的問題。

・閉鎖的環境に対する嫌悪

・たかが2年の研究の出来に絶望する。

視野が狭くなる

あなたは他にも理由を挙げることができる。

同じ研究室博士性格がアレだから。とかね。

いろいろな問題点があるが、ひとまず「閉鎖性」に焦点を絞りたい。

大学院生が学部生より2万円ほど初任給が高いのは、

この環境での成長や得たスキルがあるためだ。

多く言われるのは、「論理的に物事を話せる(ロジカル・シンキング)」だ。

研究内容も問われることがあるが、たった2年の研究だ。

(就職活動修士1年の10月に始まることが多い)

企業にとっては、その研究内容よりも、学部で学んだ専攻が重要だろう。

すると、「どのような閉鎖性を含んだ環境に身をおいたか」が重要になってくる。

閉鎖性の問題点は先に挙げたとおりだが、メリットもあるのだ。

・一つの物事に没頭できる環境がある

日常生活自由度という点においては、修士が最も高い。学部生には単位の問題、博士には博士号の問題がある。

時間研究に削られるかもしれないが、タイムマネージメントをすることにより、効率的に行動を起こせるようになってくる。

学会発表等の機会が増え、「自分の考えを分かりやすく説明する(コミュ二ケーション能力)」

(社会人には負けるだろうが)

だから、学業就活で頑張ったことに成りえるし、

人間関係学会バイト趣味留学・お隣りの研究室で補うこともできるんだよ。

私はやる気のない受動的な人間ほど、閉鎖性のデメリットをもろに受けてしまうと考えている。

私の立場は、有機化学系の研究に携わり、仕事上ある研究室をちょくちょく訪問する研究員としておこう。

匿名だし愚痴だから、この話を丸々信じちゃ駄目よ。

そこの大学院生物語

彼らの多くは就職先が決まっているあるいは、博士へ進むことが決まっている。

だから、能力企業の人事の眼鏡にかなっている。

けれども、以下の状況からは、その能力を疑わざるを得ない。

・彼らは集団で、気に入らない博士後期の学生いじめうつ病に追い込んだ。いじめられた学生は、病気を患ったまま研究室を去った。

彼の将来の生活は本当に闇。

・彼らはセクハラをする。理系女性が少ないのは周知の通り。

ディタッチはさすがにないが、下ネタを一日10回以上、同じ研究室女性へ敢えて聞こえる言う。

もちろん、性別のシンボルを表す3文字の言葉である。

研究室女性が訪れたときも、敢えて言う。

担当教員は、セクハラに関して「男が多い世界だから仕方がない」とのこと。

・彼らは集団故に、上記の罪悪感は無い。

研究に積極的に取り組んでいるのは少数。あとは担当教員の言いなり。

まぁ、言われたことはやれるんです。

だから、発表できる程度の結果は残し、大学院生としての最低限はクリアしている。

・気に入らない人間を探し、悪口とその人の不幸をいうのが日常の楽しみ

人間関係研究室で完結すると、周りが気にならなくなるからね。

メシウマ!」って叫ぶ人間、初めて見たわ。

残念ながら、彼らはロジカル・シンキングのできる幼児に「成長」してしまったのではないかなぁ。

彼らは大学院生にならない方が良かったのでは?

学部生の時の方が実はピュアだったりして。

研究室が悪いのか?その担当教員管理能力が悪いのか?彼らが悪いのか?

私はそういう原因を探る問いが有効な手段ではないと考えている。

出来れば、研究室自然消滅かなぁ…。そうすると、私の食いぶちがなくなるので困るが。

ともかく、彼らにとって大学院生キャリアになり得た。

彼らの人生はこれからも長い。他人を平気で潰していくのかな?

そして大事なモノを閉鎖性のブラックホールに吸い込まれてしまったのだろう。

願わくば、他の大学院生が彼らのようになりませんように。

狭い狭いアカデミック世界の、小さな愚痴。私も歪みかけているのかな?

  • 研究室の空気ってありますよね。自分は修士卒→就職→別大学の博士課程入学、というパターンですが、在学中はわりとどちらも平和だったと思います。 所帯が大きくなって、そこで準...

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