■少子化の解消は、短期的には貧しくなる

老人は生産しないので、就業人口一人当たりで支える老人が増えれば増えるほど、平均的には貧しくなる。

同様に、子供は生産しないので、就業人口一人当たりで支える子供が増えれば増えるほど、平均的には貧しくなる。

……という話を聞いた。

もっともな部分もあると思ったので、過去のデータを見てみようと思い、試しに「総人口に占める生産年齢人口の割合」を時系列で計算してみた。

データの出典は、総務省統計局の人口推計。

10年おきの数値を書いたけど、おおむね単調に上がって単調に下がっているので、細かい年の数値は要らんと思う。

• 1952年くらいまでは、50%程度で横ばい。
• そこから、1971年の60.6%まで一気に上がる。
• その後、1986年の60.7%まで横ばい。
• そこから上昇し、1996年の62.7%がピーク。
• その後はすぐに低下し、2020年には55%。（低下速度は上昇よりもずっと速い。）
• 55%は、上昇局面で言うと1961年に相当。

自分の感覚だと、けっこう説明力ありそうだな、と思った。

以下、補足。

• ネタ元とは分母分子を逆にしている。
• 就業人口ではなく、生産年齢人口で計算している。女性の労働力率の変化などを考えると就業人口にしたくなるけど、その趣旨で言ったらむしろ生産量を人口で割るべきだということになって、結局は一人当たりGDPを見れば良い、ということになりそう。こちらをディフェンスするとしたら、家事労働が―みたいな感じだろうか。
• 戦争中の一部のデータが無かったので、順位はそんな感じで計算してる。

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