2024-02-17

災厄の赤子

この存在は、それを手に入れたものに、

その人生のすべてを捧げることを要求する。

自らを育てることに全てを傾けさせることを要求する。

その一方、この赤子は通常の子育てのような癒しを所持者に与えることをしない。

この存在の所持者は対象の姿形、声を正確に認識することが出来ない。

ただ薄ぼんやりと赤子であることだけを知っているだけだ。

ゆえに子育て癒しを与えられることはない。

しかし、常に赤子の状態が気がかりであり続ける。

そして、自分の全てを捧げて赤子を育てることに専念する。

そして最悪なことに、この赤子は永遠に成長しない。

所持者は自身死ぬ間際まで赤子のまま育たない対象の行末のみを気にかけながら死ぬことになる。

一説では、この赤子は500年に1歳年齢を重ねる上エルフとある種族であると言われる。

エルフ人間子育ての道具として使うために、赤子に特殊魔法をかけて人間界へと放置する。

その魔法とは、赤子を見たものを虜にし永遠の子育てへと駆り立てる究極の魅了魔法である

魔法は一人の人間を強力に拘束し、

そのひとりが死ねば、

新たなひとりを見つけ出し心を捉える。

それを繰り返すうちに赤子は成長し、

やがては姿を消すと言われている。

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