特にストレスの心当たりはなく、病気やアレルギーも見つからず、自分で抜いてしまうといったクセもなく、血縁者は皆ふさふさのなか、原因不明の脱毛が始まった。20代の終わり頃から抜け始めいまでは髪が生える場所は2割程度しか残っていない。日を追うごとに減っていく髪が辛かった時期もあるけれど、最近はカツラを洋服感覚で変えて楽しむ余裕ができてきた。
今度は夫がハゲはじめた。先祖代々の薄毛だからこうなることは察していたようだ。髪型を変えたり育毛シャンプーを試したりする姿はちょっと前の自分を見ているようでちょっと辛い。
ハゲの先輩としては、結局なるようにしかならないよ、諦めてカツラ被るなり潔く坊主にするなりした方が楽になれるよ、と言ってしまいたい。
卑しい話だけど、育毛にお金を注ぎ込んでいるのも気になる。毎月5万も6万も投じるのはさすがにそろそろやめにしてほしいというのもある。
夫婦揃ってハゲでいいじゃん。あなたよりハゲ散らかった女が隣にいるんだし大丈夫だよ。だからもうちょっと頭以外に目を向けて暮らしてくれないか。