思春期の頃、よくこんなことを考えていた
宇宙のことが好きで、というか宇宙に思いを馳せることが好きで、よく妄想していたこと。
今自分が立つ地面の、踏みしめている砂粒の中にひとつの宇宙があるのではないか。
あるいは
わんぱくな坊やがジュースをこぼしたその瞬間、テーブルの端から滴り落ちたその一滴の中に宇宙が始まり、その一滴が床に落ちハジけるまでが
無限の大きさを持つものがミクロの世界に広がっていること、無限の時の流れが刹那に過ぎること。
自分のこの宇宙はどこかの世界の水滴の中とか、妄想するのが楽しくて、友人に、恋人に、夕焼けに、よく話していた。
もちろん今は当時の目の輝きで周囲にこんなロマン話を出来ない。
その後20年間科学を学び、殆どのことを説明できるようになった。わからないことに仮説立てて考えることができるようにもなった。
ただ今も、自分の中で世界が揺らぐような、何か知らんがグっとくるような、感覚を味わえたことは、
決して厨二でも黒歴史でもなく、大好きな思い出になっている。
確かに若い頃のようにキラキラした世界を見ることはできなくなっても、しょうがないじゃん 疲弊してるんだよみんな